セールスゴッド編③:2時間半

2024/12/24

葉山

メリークリスマスイヴ〜〜🎄
良きお時間をお過ごしでしょうか〜〜🍰
セールスゴッド編
楽しんでいただけてるようで嬉しいですーー

それでは続きをお届けしますね!!
シリーズまだ読んでない方は
こちらから👇
セールスゴッド編①
https://hayama-shareplace.com/2024/12/22/sales-breakthrough1/
セールスゴッド編②
https://hayama-shareplace.com/2024/12/23/sales-breakthrough2/

5分経ったら帰ります!!と目も合わせてくれない
警戒心バリバリの女性客がなぜ2時間半も俺と話してくれたのか?
なぜお店で一番高額な美容機器を購入してくれたのか?

女性客を接客ブースに案内し席につくなり

女性客:「はい、話どうぞ」

全く話を聞く気がない彼女に対して
イラつきながらも違和感を抱いた俺は

冷静さを取り戻しつつ

「あの、どうしたの??なにかあったの??」
と問いかけた。

すると彼女も冷静になったのか帰ろうとした理由を話してくれた。

以前、悪徳なセールスをされ30万円の化粧品セットを
購入するまで帰してくれないといった体験があったそうだ。

最初は女性が対応していたが、買わないと断ると男性店員が現れて
脅されるようなセールスを受け、泣く泣く欲しくもない化粧品を買ったとのこと。

(クーリングオフで契約は解除できたっぽい)

その体験がフラッシュバックして
今回も同じことが起きると思い帰ろうとした
ということだった。

そんな体験をしていたのか…

葉山:「そんなことがあったんですねそれは怖かったでしょ…」

女性客:「はい、もう同じ目には遭いたくないです…」



そらそうだ
もし俺が逆の立場でも
彼女と同じ行動をしていた…

いや、それどころか

ブースに戻らず帰っていたと思う。
よく戻ってきてくれたもんだ。


こんな話を聞いた俺は


益々どうしていいか分からなくなった。


なぜか?

そう、俺はこの彼女を相手に営業をしないといけない。

商品を勧めないといけない。


できるわけがない。


やっぱりここも同じじゃないですか!!

だから帰るって言ったのに!!

うそつきーーーーーー!!!


と言われてしまう場面が安易に想像できた。

(やべ、、、帰ってもらおうかな…
アポ取るにしたって、難しいでしょ…)

そんな考えも頭をよぎるが

「では5分経ったのでお帰りください」

と言うわけにもいかない。


どうする???


ほんの数秒間無言の時間が流れたが俺には何分間にも感じた。


そんな無言の中

俺は彼女の顔をじっと見てふと疑問に思ったことがあった。

その女性客はどこからどう見ても美人だった。

鼻筋はスッとしていて顔立ちは整い
肌は綺麗だし、顔は小さい。

座っているが
スタイルも良さそうなのが分かる。


モデルさんか芸能人の卵か?


そんな雰囲気のある彼女。


俺はデリカシーのかけらもなくこんなことを彼女に聞いた。


葉山:「あの、肌も綺麗だし顔も小さいし、
どこをどう見ても悩みなんてなさそうなんだけど
何が気になってるの??」

と。

すると

席を切ったかのように悩みを話し始めてくれた。

全ては覚えていないが

・目尻の小皺が気になる
・シミが出来始めているのが気になる
・顔のたるみやくま

そんなことを教えてくれた。


俺は感心してしまい

葉山:「めちゃくちゃ美意識高いんですね…」


となんとも気の利かない返答をしてしまった。

   

すると彼女の方から

女性客:「あの、こちらのお店で取り扱っている商品はなんですか?」

と聞かれたので

俺は取り扱っている商品の話をした。


営業の現場から離れてるとはいえ散々練習もした内容だ

質問には全て答えられた。


彼女が興味を示したのは

超音波美容器とEMSの美顔器だった。


どんな効果があるのか?

なぜその効果が期待できるのか?

メリットやデメリット

効果が見込めるもの見込めないもの


ありとあらゆる質問に答えた。



セールスマニュアルを完全に無視した流れで

俺はとにかく彼女に合わせて話をした。

本来であれば

商品を体験してもらって最後の最後で商品の金額を
提示する流れのマニュアルだったんだが

商品金額は最初に聞かれたので

その時に伝えた。

正直、金額を伝えた時点で
帰りますって言われるかと思ったが

彼女は「そうなんですね」と言って
質問を続けてくれた。


俺は不思議でしょうがなかった。


あんなに警戒心バリバリで
全く話を聞く素振りもなかったのに…

なんでこんなに話を聞いてくれるのか

なんでこんなに質問してくれるのか

不思議でしょうがなかった。


だけど俺は彼女が本当に綺麗になりたい

って気持ちがあることは十分分かっていたし

いつしか騙されてまでもこんなに綺麗になりたいんなら
俺に何ができるかを考えていたし綺麗になってもらいたい

と思っていた。


だから

彼女が気になっていることに関して

これは効果があると思う

これは効果ないと思う

それは治らないと思う

など、真剣に話していた。



だから気づけば2時間半も話し込んでいた
ってわけだ。



一通り話し終わった後

彼女はしばらく考え超音波美容器を買うと言った。



俺は……

「え?なんで?」

と言った。。。。。



すると彼女は

聞きたいことは全部聞けたし
美容器の特徴も理解したので必要だと思った。


そんなニュアンスのことを伝えてくれた。

俺は信じられず、何度も購入意思を確認をして
商品購入の手続きを済ませ商品を渡したあと
彼女を見送った。



その時は何が何だかついていけず
たまたまラッキーで売れたんだと思っていた。


久しぶりの営業現場


思わぬ対応ではあったがとにかく売れて良かった。



明日からまた領収書整理を頑張ろう



と思っていたところ

社長から営業に戻れと言われた。



社長は俺と彼女が話していた2時間半

ずっと隣のブースで話を聞いていたらしく
俺が営業に戻れると判断したそうだ。


そして、営業メンバーから

「おかえりなさい!!!」


と拍手喝采を浴びたのだった。



この時はまだ分からなかったが
あとになってジワジワと
彼女から学んだセールスの真髄が身に染み込んでいった。



この2時間半のやり取りが

俺のセールス観を根底から変えるとは
当時の俺は思いもしなかった。


その学びを明日、お届けする。

んじゃ🖐️

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