セールズゴッド編②：興味

「売れなくていいから行ってこい！」

その日、接客担当が誰もいないタイミングで、 24〜25歳くらいの女性が来店。

俺は当然、（担当がいないなら、アポ取って別日でしょ？） と思っていたが、

社長が 「売れなくていいから行ってこい！！」

と無茶ぶり発動。

「えぇ…？」と思いながらも、 アポ取りして帰ってもらおうと接客ブースへ。

「私、帰ります！！！」

だが、女性客は俺の顔を見た瞬間、即帰宅モード。

「私、帰ります！！！」

と席を立ち、そのまま店を出ていく。

（ほらね、やっぱり俺には営業向いてないんだって…）

と思ったその瞬間、

気づいたら俺は、エレベーター乗り場まで彼女を追いかけていた。

警戒MAX vs イラつきMAX

彼女は 明らかに警戒した表情 で、 俺とは一切目を合わせようとしない。

「いや、なんですかって そっちこそ、なんでいきなり出ていくんですか？」

と俺が返すと、

「思ってたのと違ったので帰ります。」

詳しく聞くと、

• まさか男性が接客すると思わなかった
• 怪しいと思って店を出た

らしい。

いやいや、俺 何もしてないけど？？？

だんだん俺も イラついてくる。

「怪しいって、俺なんかしました？」

「何もしてないですけど、どうせ高い化粧品とか売るんでしょ？」

「いやいや、俺なんか売りましたっけ？ 挨拶すらしてないんですけど。」

「いや、とにかく結構です。」

…という 堂々巡り。

俺のイラつきはMAXになり、

「あなた、マジで失礼な人ですね。 話も聞かずに 怪しいって決めつけるのは、おかしくないですか？」

と言い放った。

女性客は 無言。

俺はさらに言う。

「話すら聞かないんですか？」

…沈黙。

「このまま帰られても気分悪いんですけど。」

女性客は 少し考えた後、こう言った。

「分かりました。5分だけなら聞きます。 でも、5分経ったら帰ります。」

「じゃあ、こちらへどうぞ。」

そう言って、俺は彼女を 接客ブースに戻した。

冷たい態度にブチギレる

席についた彼女は、

✅ 腕を組んでそっぽを向く。
✅ 「はい、話どうぞ。」と手を差し出す。

この態度に俺はさらにイラついてしまった。

「その態度やめん？ どうせ 『5分経ったんで帰ります』 って言うんでしょ？」

当然、

「5分経ったら帰りますから、早く話してください。」

と返される。

「これじゃ話にならないじゃん…」

そう言った瞬間、俺は ある違和感 に気づいた。

興味

「なんかおかしい。 これは “帰りたい” じゃなく、”逃げたい” なんじゃないか？」

直感的にそう思った俺は、

「…あの、どうしたの？？何かあったの？？」

と 問いかけた。

この瞬間、

アポを取るという意識は完全に消えていた。

「何があったんだろう？ なんでこんなに帰りたがるんだろう？」

純粋な興味が生まれた。

これが、

▶ 《相手に興味を持つ》

初めての体験だった。

・ ・ ・ ・ ・

その問いかけから、

気づけば 2時間半、俺と彼女は話し続けていた。

結果、彼女は お店で一番高額な美容器具を購入。

俺が事務所に戻ると、

「おかえり！！！！！」

と 営業メンバーから盛大な拍手で迎えられる。

営業復帰、そして売れるようになった。

この一件から、

▶ 俺はまた売れるようになった。
▶ セールスを後輩に指導するまでになった。

でも、

5分で帰ると言い張り、 目も合わせてくれなかった彼女が、

なぜ 一番高額な美容器具を買うまでに至ったのか？

俺と彼女は 2時間半も何を話していたのか？

この 「セールスの本質」 に関わる部分、

次回、https://hayama-shareplace.com/2024/12/24/sales-breakthrough3/

んじゃ🖐️